最終更新日 2025年7月7日
「自分史」を書いてみる
毎日の慌ただしい生活を送りながら、ふと、「自分は生まれてから今まで一体何をしてきたのだろう」とか「自分って一体何なんだろう」と自分自身について考えてしまうことはありませんか。
それは家族とちょっとした諍いをした後であったり、職場で嫌なことがあった日の後であるかもしれません。
しかし、そんな些細な出来事が、自分を見直す切っ掛けになるということもあります。
切っ掛けはたとえマイナスだと思われる出来事であっても、それをプラスに替えてしまう方法があることをご存知でしょうか。
その方法のひとつは「自分史」を書いてみるということです。
自分史とは今まで自身が生きてきた生涯を振り返って文章に纏めたものですが、これを書くことによってたくさんのメリットが得られるということをご存知でしょうか。
まずは、「書く」という行為に注目してみましょう。
日記を書いている人は少なくはありませんが、今日起こった出来事を振り返って嬉しかったことも悲しかったことも思いつくままに吐き出すことが出来ますよね。
これって健康のためには物凄く良いことだって知っていますか。
なぜなら良いことならまだしも、イヤなことをずっと心に溜めたままにしているとそれはストレスになってしまいますよね。
それを日記に全てぶつけることで、思いっきり外に吐きだしているのですから、書いた後でスッキリすることは間違いないはずです。
新しい自分に出会える可能性がある
自分史は日記よりももっと大掛かりな仕事ですが、書くことによって自分が何者であるのか、現在の自分がどのような道のりを経て確立したのか、ということを客観的に分析することが出来るでしょう。
そして、それは絶対に世界にひとつしかないオリジナルのスト-リ-だということですよね。
有名人でもない限り、ひとりの人間の生きざまをそんなに興味を持って読む人はいないかもしれませんが、家族だったらどうでしょうか。
例えば写真でしか顔を知らないご先祖様が、自分の生涯についての書を遺していたとしたら少なからず興味が湧きますよね。
それから、自分史を書いてみると新しい自分に出会える可能性があるのです。
みんな現在を生きることに必死で、昔好きだったことや得意だったことなどをとっくの昔に忘れているってことはないでしょうか。
でも、遠い昔の自分に思いを馳せることで、忘れていた何かを取り戻せるという可能性だってあるに違いありません。
ちょっと時間に余裕があったら、子供の頃に好きだったことをもう一度始めてみるのも良い考えです。
元々好きだったことなのですから、抵抗感も無く入って行きやすいですし、それを通じて新しい友人との出会いがあるかもしれません。
それが日常と全くかけ離れているようなことだったら、かなりのリフレッシュになるはずですし、人生にまたひとつ彩りが加わるのではないでしょうか。
何とかここまでやってきたのだという事実が勇気付けてくれる
物心がついてから自分に起ったさまざまなことは、人それぞれ違いますが、「あの時はがんばった」とか、「あの時は悲しかったけれど何とか乗り越えた」などという思い出に誰でも辿り着くことと思います。
そんな時、必ず「あの頃」の自分が愛しくなることでしょう。
そしてその気持ちは、例えば現在はすっかり自信を失くしてしまっていたとしてもきっと今の自分を好きになる切っ掛けを与えてくれます。
何とかここまでやってきたのだという事実は、これからも続く人生に大きな自信を与えてくれます。
そうは言っても自分史なんて、そんな大掛かりなものはとても書けそうもないと言う人はたくさんいるかもしれません。
でも、そんな心配は無用です。
だって、自分ひとりのオリジナルの話なのですから、決まりきった様式や表現の方法などという難しいことは考えなくても良いのです。
話の組み立てや構成がわからないという人は、年表を作成してみるのもひとつの方法だと言えるでしょう。
学校の入学や卒業、社会人になった日や結婚等の人生の大きなイベントを柱とした年表を作成すれば、自分の忘れていた過去が思い出されるに違いありません。
なるべく起承転結を意識して文を作成してみる
ポツポツと記憶が蘇ってきたところで、今度は何について書くかというテ-マを決めてみてください。
広く浅く文章にするのか、それともひとつのことを掘り下げて書くのかは自由です。
文章が苦手だという人は、なるべく起承転結を意識して文を作成してみてください。
わかりやすくまとまるはずです。
それでも自信がないという人は、是非、インタ-ネットの自分史テンプレ-トを参考にしてみることをおススメします。
これを見ればわかりやすくて、これなら出来そうだと思うこと請け合いです。
せっかくこの世に生まれてきたのですから、自分が生きてきた歴史を文章にしてみることは悪くはないことですよね。
それに文章を書くことで脳が活性化されるのですから、十分にメリットがあるわけです。
少しでも興味があるという人は、あまり難しく考えないで軽い気持ちで自分の歴史を綴ってみてはいかがでしょうか。