最終更新日 2025年7月7日
目次
1.妊婦さんに必要な栄養素である葉酸が含まれている食べ物とは?
葉酸は妊娠中や妊娠する前から摂取するとよいと言われている栄養素ですね。
実際に妊婦さん用のサプリメントが販売されていたり、妊娠するともらうことができる母子手帳にも積極的に取りましょうと書かれていたりします。
ですが、実際どのようなものなのか、どういった食べ物に含まれているのか、どのくらい摂取したらよいのか、よくわからないことがあります。
葉酸は、ビタミンCのように水溶性ビタミンの一つで、仲間としてはビタミンB群に入り、もともとホウレンソウや小松菜といった緑色の葉の部分に多く含まれていたので、この名前がついています。
なんとなく、柔らかそうなイメージですが、実はとてもすぐれた働きをしていて、赤血球の細胞の形成を手助けしたり、DNAといった核酸を合成するのに大切な働きをしたりしてるんですよ。
妊娠中に摂取するのを推奨しているのは、胎児は細胞分裂が盛んであり葉酸をとることによってさらに細胞分裂を促すからです。
逆に不足してしまうと神経管閉鎖障害と呼ばれる神経管の発育不全につながってしまうので、妊娠中は意識して摂取すると良いですね。
※参考ページ
葉酸が注目されはじめた理由
2.葉酸は妊婦さんでなくても必要な栄養素
葉酸は胎児や妊婦さんの摂取すべき栄養素、ととらえられていることも多いですが、大人であっても子供であっても必要な栄養素です。
ビタミンB12と共に血液を作り出す働きがあり、欠乏してしまうと貧血を起こすだけでなく巨赤芽球性貧血という悪性の貧血を引き起こしてしまいます。
逆にきちんととることで心筋梗塞や脳卒中といった病を防ぐことが可能となっていて、細胞の中でホモシステインと呼ばれるアミノ酸をコレステロール値をさげるメチオニンと呼ばれるアミノ酸に変換するのを助ける働きをすることから動脈硬化を防ぐと期待されているのです。
女性においてはアンチエイジングをサポートする働きがあり、肌の状態を良くし、しわやくすみといった肌トラブルを防ぐこともできます。
さらに、血液の流れがよくなるのでむくみや冷え性も改善へと導くので、季節を問わず摂取すると良いですね。
3.加熱したり洗ったりすると栄養素が流れ出てしまう
では、実際にどの食べ物に多く含まれているのでしょうか。
やはりホウレンソウや小松菜、ブロッコリー、モロヘイヤといった緑黄色野菜や、いちご、枝豆に葉酸は多いです。
レバーなどの肉類も含まれており、緑黄色野菜だけでなく、様々な食べ物に含まれています。
一番多く含まれているのは緑黄色野菜と思われがちですが、実際のところ鶏レバーに最も多く含まれており、100gあたり1300μgも入っているんです。
うなぎやうににも含まれているので鶏レバーが苦手な場合は違うもので代用すると良いでしょう。
なお、加熱したり洗ったりすると栄養素が流れ出てしまいます。
調理をする時は短時間で蒸したりスープなどにしたりして栄養素をすべて取り入れるように工夫してみましょう。
4.大人であれば1日に240μgの摂取が好ましい
1日にどのくらい摂取したらよいのか悩みますが、大人であれば1日に240μgの摂取が好ましいです。
妊活中の女性であれば640μgと2倍以上となり、妊娠中であれば480μgとなります。
葉酸の場合、摂取が難しく、ホウレンソウなら200gを毎日食べなくてはなりません。
季節によっては、ホウレンソウなどの葉物野菜が高くてなかなか買えないこともあります。
そのような時はサプリメントを利用すると良いでしょう。
サプリメントは様々なものがありますが、選ぶときはきちんと表示をみることがポイントとなりますよ。
できれば無添加のものがよく、国産の野菜類で作られているものをチョイスすると良いですね。
身近な食べ物には体によい栄養素が豊富に含まれていることが多いです。
暴飲暴食を防いだり、ファストフードを食べる際にはサラダを添えたりと意識して摂取するようにします。
5.野菜をたくさん食べることのメリットとは?
ファミリーレストランでもサラダバーが浸透し、設置しているお店が多くなっているので、必ず野菜を食べるようにしましょう。
野菜を多く食べることで女性であれば食べすぎを防止しダイエットに、男性であれば血糖値の急激な上昇を抑えるのでメタボリックシンドロームの予防になりますね。
できるだけドレッシング類を使わず素材の味を楽しむのがよいのですが、小さなお子さんの場合は食べにくい素材でもあるので、ノンオイルのものや手作りのものを少しかけて食べてみるのも良いです。
旬なものには栄養が多く含まれています。
夏には体を冷やしてくれるもの、冬には逆に体を温めてくれるものなど種類も多いです。
小さなお子さんがいる場合は野菜に意識を向けるために、野菜クイズを出してみたり一緒に栄養のことを考えたり、料理をしたりすると良いですね。
夏休みなどを利用して野菜の収穫体験をしても良いでしょう。
野菜に触れることで好き嫌いも少しずつ改善していきますよ。
自分の体は食べたものでできています。
良質なものをきちんと体に取り入れることで体はいつまでも健康に保つことができるので、意識して食事をしてみるようにします。