最終更新日 2025年7月7日
IT点呼は自動車運送事業者に関するキーワードで、安全かつ適切な運行を実現する為に義務づけられている点呼です。
文字通りIT点呼はIT技術を使った点呼のことで、パソコンなどの機器を使い、ネットワーク越しに点呼を行うのが特徴です。
従来の対面点呼に対して、人件費の削減や非対面による安全の確保など、様々なメリットがあることから注目が集まっています。
人件費削減に直結する
これまでは各営業所に点呼の担当者を配置する必要がありましたが、それを一箇所に集約して、しかも人員を減らせるので人件費削減に直結します。
対面点呼では感染症の感染リスクが高まる点も無視できませんが、IT点呼ならこれも簡単に解決です。
アルコール検知器もネットワーク越しに使えますから、アルコール臭が苦手な人でもこの仕事に従事できるでしょう。
早朝や深夜の勤務が多い営業所でも無理なく対応できる
メリットは他にも、柔軟な働き方の実現で働き方改革ができたり、早朝や深夜の勤務が多い営業所でも無理なく対応できるようになることが挙げられます。
また、対面点呼だと記録の作成が手動で手間でしたが、パソコンを使うIT点呼なら帳票の作成がほぼ自動なので楽々です。
当然ながら導入にはコストが掛かりますが、長い目でみれば人件費の削減と柔軟な働き方の実現になるので、導入を検討する価値は十分にあるといえます。
Gマークを取得しないと実施できない
ただ、システムを導入してもGマークを取得しないと実施できないので、導入の際にはこの点もハードルになるでしょう。
しかし条件を満たせばGマークがなくても実施可能ですから、実は思いの外ハードルは低いことが分かります。
その条件とは運送事業者が運行開始3年を経過している、過去3年の間に自動車事故法則規則に記載の事故を起こしていない、点呼の実施違反に関わる行政処分などを受けていないなどです。
適正化実施機関の直近の評価も重要ですし、点呼項目判定が適で巡回指導評価がDやEでも、3ヶ月以内に改善報告書を提出して評価が改善されればOKです。
IT点呼には、国土交通大臣指定の機器使用という条件がありますから、必ず指定を受けているか確認して導入しましょう。
まとめ
カメラの設置も必要で酒気帯びや疲労、疾患の確認に使用しますから、これも忘れないように設置して正常に作動することをチェックです。
一通りの機器の設置や作動の確認、運用方法の確認などが済んだら運輸支局長などに報告書を提出です。
比較的導入のハードルが低いのはクラウド型で、更新の手間なく常に最新のソフトが簡単に使えるので便利です。